視覚の性能【色と明るさの検出】

AI(人工知能)

概要

巷ではアップルがRetina(訳:網膜)ディスプレイをブランド化しています。通常見る距離(数十㎝)で目の解像度を超えているために、ピクセル一つ一つを見分けられない(ギザギザにならない)のだそうです。果たしてそれはどれくらいなのでしょうか。

解像度のほかにも目には光学的な装置として、画角やフレームレートに相当する性能があります。そのあたりをまとめていきたいと思います。

性能・機能の説明を重視しますので、各部の名前や生化学反応などと言った様々な情報は末尾の参考文献かwikiリンク等を参照してください。そのうちレビューを書きたい位、どれも良い参考書だと思っています。

色と明るさを検知する仕組み

眼の性能について考える前に、およそどのような仕組みで色や明るさを認識しているのか把握したいと思います。

これは眼球の外側、網膜の層構造を説明する図です。光は図の上部の錐体細胞(水色)と桿体細胞(緑色)によって感知されます。これらはまとめて光受容体などと呼ばれます。

少々違和感があると思いますが、光が来るのは図の下側、神経がつながっている方です。内側に出ている視神経は、盲点として知られる場所を通して眼球の外側に出て、脳に向かいます。盲点は下の図で神経系乳頭と書いてある場所です。錐体細胞や桿体細胞がここにはないので丁度ここに映りこむ物体は見ることができません。

とりあえず、光受容体より内側に別の細胞があっても差し支えないという事ですね。

Rhcastilhos (translated by Hatsukari715). And Jmarchn / CC BY-SA

錐体(すいたい)細胞

OpenStax College / CC BY / Edit.Moriwatari

それぞれの光受容体についてみていきます。まずは錐体細胞です。光を感じる物質を含む部分が図の上側、円錐形の部分にあることから錐体細胞と呼ばれます。英名がcone cell(コーン・セル:細胞)ですので、この方が分かりやすいかもしれません。とんがりコーンはcorn(とうもろこし)とcone(円錐)をかけているんですかね?(シワがもうそっくり!)

ハウス とんがりコーン焼とうもろこし 75g×10箱
コーンを円錐形状に成型し、植物油脂でフライングしているので、香ばしいコーンの風味とカリッとした軽い食感が味わえるコーンスナックです。まろやかなうまみが特徴の丸大豆醤油を50%(原料内醤油中)使用し、こんがり香ばしい飽きのこないおいしさに仕上げました。おやつや、人が集まった時に。

三角コーンなら間違いなくconeかな?(amazonはなんでもありですね……)

駐禁コーン赤駐車ご遠慮ください ゴム製コーンベッド2kg付
駐車禁止を呼び掛けて迷惑駐車を抑止します。

錐体細胞は青(S)・緑(M)・赤(L)の三色存在します。下の図を見ての通り、それぞれの細胞が感知できる範囲の光の色(つまり光の波長)は重なっています。それぞれの色がどのくらいの割合で眼に入ったかを視神経が演算して脳に送ります。大脳がそれを処理して世界をカラフルかつ立体的に認識できるようになっています。

個人差もありますが、380~760nm(ナノメートル)までの光を検知できるといわれています。

CNX OpenStax / CC BY

桿体(かんたい)細胞

OpenStax College / CC BY / Edit.Moriwatari

次に桿体細胞です。光を感じる物質を含む部分が図の上側、棒状(桿体)であることから桿体細胞と呼ばれます。英名がRod cell(ロッド・セル:細胞)ですので、ロールプレイングゲームで杖(ロッド)になじみのある人は漢字の和名の方が難しく感じますね。あと釣り竿のこともロッドと呼びますね。

桿体細胞は一種類で色の判別はできません。しかも感知できる波長の範囲が錐体細胞と重なっています。しかし、1000倍弱い光でも反応できるという特徴があります。夕方から夜にかけて錐体細胞は光を検知しにくくなっていきますが、そうなると桿体細胞を中心としてものを見るようになります。月明かりの下で色は判別できなくても、物が認識できるのは桿体細胞のおかげです。

波長の図をよく見ると桿体細胞は赤色に対する反応を持っていません。従って夕方になると赤い物から黒みがかって見え、青や緑のものはまだ明るく見えます。これはプルキンエ効果と呼ばれています。道路標識が青や緑なのは、暗がりや夜間の視認性を重視した結果でしょうね。国際的にも青や緑の背景に白文字の看板は多く使われています。

excl-zoo / Public domain

逆に言うと、桿体細胞は赤色に反応しないので赤い照明を使うと

  • 桿体細胞による外の暗視
  • 赤色の錐体細胞によるマニュアルのチェックや計器操作

が両立できます。ですから飛行機の操縦席など暗がりを見つめる必要があるところに、使われます。何事にも理由があるという事ですね。

U.S.DoD/Public domain

まとめ

視覚の性能の考証のため、簡単に色と明るさを検知する仕組みについてまとめました。

  • 色の認識は380~760nmまでの範囲を分担する三色の錐体細胞で行われる。
  • 光の色とセンサーが1対1で存在する訳ではない。
  • 別途明るさを検出する桿体細胞が用意されている。

別記事で解像度等の性能の話に続きます。


関連wikiリンク(英語版の方が詳しいです)

参考文献

第4版 カールソン神経科学テキスト 脳と行動
ヒトのさまざまな行動に脳がどのように関与し, いかに脳機能と情動が人間の振る舞いに影響を 与えるのかを徹底考究する本書は, 版を重ねるたび人類の英知を結集して, いまや神経科学の聖典となった. 本書はカールソンという知の探究者によって単独執筆され, 解剖学・生理学・心理学・行動科学・生物学・遺伝学・生化学などの知見を駆...
感覚―驚異のしくみ (ニュートン別冊)
私たちは,まわりの環境を「見る(視覚)」,「聞く(聴覚)」,「かぐ(嗅覚)」,「味わう(味覚)」,「ふれる(皮膚感覚)」ことで知ることができます。どれも当たり前のように感じている感覚ですが,これらはおどろくほど精巧なしくみで生じているのです。 たとえば視覚では,網膜に映った映像が,反応しやすい色がことなる3種類の細胞に...
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